いろいろ書くところ

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霊場と東方と旅行とDTMと酒

カタリベオブザーバ

ニコ動祭で動画を出した。2022年の11月終わり頃にプロジェクトファイルを作っていたので、制作期間は半年ちょいほど。構想だけはあったけど完成させるのが難しかった曲筆頭。作った直後のメモ書きを残しておく。

歌詞

退屈な日々 色づけるように
眩しすぎる 光が差した  

講義棟の隅 渡り廊下
第2グラウンド 混んだ学食
トンネルの先 寂れてる駅
大鳥居のそば 古ぼけた小屋
広い墓場 紅いお屋敷
窓の富士山 月の裏側
いつもの街 いつものカフェ
いつもの席 いつもの君

「明日はどこまで行こう?」「……行けるとこまで?」
なんて そんな言葉 もう慣れっこになったわ!

ふたりで美味しいもの食べたり?
ふたりで綺麗なもの探したり?
計画はいつも無計画な 
そんな行き当たりばったり

無秩序の森 謎の鉱石
不可思議な手記 旧型のお酒
迷い戸惑い 見つけ驚き
読んで綴って 酔って潰れて(泣)
良いも悪いも 酸いも甘いも
光も闇も 今日も明日も
いつも隣 いつも通り
いつもの君

ふたりで境界を見つけたり
ふたりで星空を見上げたり
「あなたとならなんでもできるわ!」
「あなたとならどこでも行けるわ!」
心は似たり寄ったり

「明日はここまで行こう!」「……遅れないでね」
なんて 釘を刺した もう慣れっこになったけど! 

ふたりで手を繋いで歩いたり
ふたりで幻想をなぞったり
描いたその物語
まだ語り足りなかったり?

まだ語り足りない!
2人の問わず語り

所感

イラストはkajatony先生のものをお借りした。Twitterで初めてこのイラストを見たときに、この日常風景を補完するような曲を書きたいなーと漠然と思った。そこそこ達成出来た気がするのでよかった。

www.pixiv.net

歌詞について

テーマは「偏在と、断片の補完」。ブックレットで描かれている冒険の合間に、書き起こすまでもない彼女らの日常生活があるはずで、そして日常とはかけ離れていて語り部も知り得なかった物語があるはずで、そしてその至る所に彼女らの姿が見え隠れしていて、みたいな幻視と譫妄の産物である。曲名、最初はカタリベオブセッション(=疾病による幻覚)にする予定だったし。

今回の言葉遊び成分は、「歌詞とタイトルでたりたり言うてますけども」くらいかも。伊弉諾物質の曲名入れるのは君という風*1でやったので、今回はテーマに沿って秘封俱楽部の歴代アルバムを象徴するような1節を入れるにとどめた。1番Aメロで蓮台野~大空魔術、2番Aメロで鳥船~旧約酒場まで。みちみちは入れるの難しかったので省いた。

アレンジについて

雰囲気は いきものがかり とか supercell とか、ストレートにキラキラ青春ソングみたいなものを作りたかった。これを書いてる途中で思ったんだけど、supercellの『ヒーロー』にかなり影響を受けている気がする。

open.spotify.com

パートにわけて振り返り。

1個のフレーズを繰り返すイントロはおそらくヒーローから着想を得ている気がする、こっちはギターだけど。このフレーズは原曲のイントロのResoBellの部分から持ってきたつもりだったけど、意外と原型がないかもしれない。

Aメロは原曲のAメロと同じ、ここはかなり原曲準拠してる気がするので言うことないかな。短いカットで場面転換していく感じと音のハマり具合が心地いい。

サビ前も原曲のサビ前と同じ、今回かなり原曲準拠気味だな。イザナギオブジェクトの良さの1つに、サビに向かって上りつめていくあの感じがあると思っているので、上手くアレンジに落とし込めてよかった。

サビは言うまでもなく原曲のサビ。1番のサビの終わりのところでドラム刻んでるのはヒーローの0:40~の部分イメージなのかな、あまり意識していなかったけど。2番のサビの終わりのところで音が無くなるのはメルトの2番のサビ前とかだろうか?

サウンドについて

打ち込みしかやってないくせに何を語るのかという感じだけれど。

今回は全体的にCakewalkのPro Channelsに音作りを任せている。ドラムバスにプリセットかけたり、ギターにKnobつけたり。多分こういうのって、今後の運用を考えたらNeutronとかでやってあげた方がいい気がするけどなあ、っていう反省を割とDTM初めてすぐの頃に思ったはずなのだけれど。自分が今後Cakewalkしか使わないんなら別にいいんだろうけどわからないしなあ。

ドラムはスネア、タム、シンバル、キックでパートを分けた。4つGA5を立ち上げるという暴挙のせいでプロジェクトファイルがだいぶ重くなった。スネアは気持ち音小さめ、バスでキンキン成分を削った。4つのパートとも違うドラムセットを選んでみたけど、ドラムバスのPro Channelsのやつのおかげでそこまで違和感はない気がする……?

今回も音の厚みを出すため、アタックタイム遅めのギリ聴こえないくらいの音量のピアノをコードで鳴らしている。1357で鳴らすと時々音の濁りがあったので、ところどころ15だけでやっている。

エレキギターは今回もRP-PANでパニングをした。多分普通にパニングするより音が太い気がするんだよな。バスでOzone通すからそんなに変わらない気もするけど。というかバスでOzone通すのやめたがいいのかなー。サビとかもギター厚いままでボーカル埋もれてた感あったし。

ボーカル、今回も知声さんに歌ってもらった。最後のオオ〜のところで初めてスラー機能を使ってみたけど良さげな感じする、が、使いすぎは禁物っぽい。そもそもこの音源はコーラスに向いてないみたいな事を言われると参っちゃうけど。あと拗音の使い方が分かってきたかもしれない。

その他、ラスサビとサビ前の間でラジオボイスのドラムを入れた。多分シイナフユキのhoshigumAの2:20〜とことかイメージ。

サンプルあればよかったんだけど無かったのでわざわざGA5をもう1個立ち上げた。こういう細かいやつ、今後もやっていきたい。

最後にギターとドラムのクオンタイズをイジって完成。動画あげるとめっちゃゲインリダクションされてるなあ。イントロでギターが入ってくるとこの高揚感みたいなのが薄れてる……。音圧うんぬんは当面の課題な気がする。

 

以上、ここまでお付き合いありがとうございました。

*1:これ本当にいい曲だね〜