いろいろ書くところ

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霊場と東方と旅行とDTMと酒

君という風

ニコ動祭に出すための曲を作った。制作期間2日ほど。CDで新曲を出していたんだけど作った時期はだいぶ前だったので、ちゃんと1から曲を作ったのは1年振りということになる。制作スピードが牛歩すぎる。今作を通してだいぶ何か掴めた気がする、こいついつも何か掴んでるな。作った直後のメモ書き備忘。

歌詞

煤けた緑色の サナトリウム抜け出して
まだ熱の残る私は あなたの手を握る
行き先も聞かぬ儘、乗り込む電車の中 
「ほとほと参るわ、まぁいいわ。少し寄りかからせて。」

ちょっと張り切り気味の ハート落ち着けて
流れる景色見る振りして 君の寝顔を見てた
ちゃんと寝ているのかな
バレたくは無いんだけどな……
脳内で裁判起こして「私は無罪だわ!」

そんな下らないことを考える
少し気持ち悪い目を携え
寝息立てる君の頭撫でつけ
どうしようもなく愛おしく思えて

退屈のまにまに 1つの風が吹いた
驚いていた合間に 孤独は融けていった

あなたの言葉で 私は舞い上がる
「この日常が、いつまでも
続けばいいなって、そう思うよ。」

機能せぬ燈籠とか 神の居ぬ台座
凪と化した境内が 私を誘ってるわ
静寂が包む 星空の参道は
得体の知れぬ異形達の 通るは地獄道

こんな突飛なことでもあなたは
「私には見えないなんてずるい!」だって
重すぎて開けられなかった瞳が
どうしようもなくありがたく思えて

退屈のまにまに 1つの風が吹いた
白紙続きのダイアリー 鮮やかに色づいた

あなたの言葉で 私の時が止まる
「この日常が、いつまでも
続くのは疲れるかい?」「悪くないね。」

退屈のまにまに 1つの風が吹いた
不思議探しは確かに 私の生きた跡

退屈のまにまに 君という風が吹いた
言えないことは墓場に 最期まで持っておこう
あなたの言葉を 私は繰り返す
「この日常が、いつまでも続くかな?」「だと、いいね。」

所感

イラストはマイナス先生のものをお借りした。イラスト先行で曲のイメージを決めているので大変ありがたい限りだ。エンジェルストランペットに狂わされたおかげで完成した。

www.pixiv.net

歌詞に関しては、自分の中に少しだけ残っていた解像度の高い部分を良い感じに抽出できて嬉しい、本当に良い。幻覚具合も収録タイトル遊び*1のハマり具合も韻の踏み方も満点だ。1曲通してオタクの随筆になってもいるし、彼女らの心象風景にもなっている、天才かな。

アレンジについて、コードは全く残っていない、なんならキーが違う。原曲のイントロのアコギの部分をGlockenでやったら可愛くなってよかったんだけど、今聴いたらこれ黄昏切符のイントロのギターだ。完全に一致。

Aメロはかなり原曲準拠してる気がするので言うことないかな。Bメロは原曲の1:00〜のフレーズのつもりだったんだけど今聴くとかなり原曲要素少なめだな、耳コピの時点ではそうでも無かった気がするんだけど。

そしてサビは1:12〜のフレーズのつもり、これも原曲迷子だ。トゥルルンルンルンの1番気持ちいいとこは辛うじて残したつもりだけもそれでもだいぶ苦しい。けど歌詞とリンクさせて音上げたり音止めたりするのめっちゃ天才なのでもっとやった方がいい。アウトロとか繋ぎの部分はよく分からない、原曲に無い。原曲の2:40〜とかの掛け合いの部分をもう少し使えたかなーという気持ちはある。CDに入れるとかってなったらもうちょい考えてみよう。

音色について、今回初の試みとしてドラムはスネアとタムだけは個別にエフェクトをかけた。だいぶ昨今のポップに近い音色になった気がする。この技術はなかなか使えそう、技術って程でもないけど。というか他の人は当たり前にやってることだと思うけど今習得するのダメだな。

音の厚みを出すため、ピアノを聴こえるか聴こえないかギリ聴こえない寄りくらい音量で鳴らしている。小節の最初に音が集まるのが嫌だったのでアタックタイム遅め。音の高さとかは考えてなくて1357をベッタリ鳴らしているだけ。これがあるのと無いのでは成程確かに音のスカスカ度合いが全然違う。

アコギとエレキについて、今回はRP-PANというプラグインでパニングをしてみた。アコギ50、エレキ100極振り。本来の用途とは違う気がするし、あまり効果を感じられないので次回は要らない気がする。

ボーカル、知声さんに歌ってもらった。この子低音出すの苦手で、音量の粒が揃ってなくて、泣く泣くオートメーション書くことになった。でも音のしゃっくり具合細かい節回しとか本当に人間の感じだしマジですごいと思う。

 

スネアのやつはこれからもやっていきたい、けどどこでも使えるわけじゃなさそう。使い所は考えないといけないかも。

*1:アンノウンXを歌詞に組み込むのは無理だった。